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Q
従業員募集について男性のみの募集をしたいのですが、最近は
それが禁止されているようです。仕事の都合上、深夜に及ぶため
様々な配慮から女性従業員を使用するのは避けたいのですが?
A
平成11年4月から、男女雇用機会均等法の改正により、「募集・
採用」「配置・昇進」「教育訓練」「定年・退職・解雇」について、
「男性のみあるいは女性のみ」とした差別的取り扱いが禁止さ
れています。ご質問の内容については、たとえそれが深夜に及
ぶ場合でも「女性であることを理由」に募集対象としないとすること
はできないといえます。そのため募集や採用にあたって、「女性で
あることを理由」として選考からはずすのではなく、「人物重視(性
にかかわらず)」で選考されるのがやはり会社の利益となるでし
ょう。
男女雇用機会均等法に違反しない募集とされる職業(例示)
芸能・芸術の分野で一方の性を従事させることが必要な職業
守衛・警備等で防犯上の要請から男性に従事させることが必
要な職業
宗教・風紀上、スポーツ競技上どちらか一方に従事させること
が必要な職業
母体保護等の観点から労働基準法の規定により女性が男性
と同じ機会を与えることが困難とされる坑内労働や危険有害業
風俗、風習の違いにより女性が能力を発揮しにくい場合など

Q
私は先日ある企業へ内定を頂きました。「事務職」を募集としていま
したので、「事務職」として応募しましたが、入社してみると「営業職」
として配置させられました。友人に聞いてみると「そんなのよくあるこ
とだ」などと言われましたが、何だかスッキリしません。そんなことよ
くあるのでしょうか?
A
法的な解釈となりますが、労働基準法第15条では、労働契約の締
結時(必ずしも初出勤当日とは限りません)に賃金、労働時間、従事
すべき業務等労働条件を明示することを義務づけています。実際は
この労働条件の明示をされない会社も少なくなく、それがトラブルの
原因となっています。採用面接時等入社までの過程においても、入
社何ヶ月は営業部門に配属するなど、会社から予め言われている
場合はともかく、実際に入社して初めて分かり、話が違うというケー
スにしては、「よくあること」ではありません。そのため、労働契約の
解約は当然可能と言えますが、会社に事務職を募集していたので、
事務職として応募し、事務職を希望している旨を伝えてみるべきと言
えます。
※労基法第15条でいう「労働条件の明示」は、あくまで雇入れ時
の労働条件と解されますので、雇入れ後相当期間が過ぎれば
職種を限定する特約がない限り、配置転換等職種の変更の命
令は可能とされています。また、職種を限定する特約がある場合
は本人の同意を要します。
<参考>
労働条件の明示は、従事すべき業務について具体的かつ詳
細に行なうこと。ただし、将来従事せしめるべき業務を合わせ
網羅的に明示することは差し支えない。
(昭和22・9・13発基17)

Q
人材選考について、何か法的なポイントとなるものを教えて下さい。
A
バブル崩壊後「失われた10年」と言われる1990年代は、これ
までの大量生産型労働力から高品質型労働力への変化がより
顕在化してきました。その為、募集・採用においてもより、より厳
選した選考が企業盛衰のカギを握ることになり、採用枠はあって
も人材がいないというケースが多くなっています。いわゆる「雇
用のミスマッチ」に拍車をかけている1つの要因ともなっていま
す。これは、企業側の立場から見れば当然のことと言えるでしょ
う。一方、労働基準法上で労働条件を文書で明示しなければな
らないことや、男女雇用機会均等法で募集・採用にあたって、
「男性のみ」あるいは「女性のみ」とすることを禁止するなど法的
には一層労働者保護も強化されてきています。そのような状況で
自らの「経営ビジョン」や「経営理念」を明確にすることを前提に、
選抜対象となる人材の「健康状態」やその者が抱くビジョン、社
会性など企業の求める人物像に近い可能性を持った者を選考対
象とすることになりましょう。法的なポイントは「選考の内容」ではな
く「選考の仕方」になります。例えば、本人の適正や能力に関係
のない質問(本籍に関することや家族状況に関すること、結婚に
ついてのことや恋人についてのことなど)を行なえば、企業イ
メージは悪化するばかりではなく、その者に著しい精神的な苦
痛を与えれば、損害賠償の対象にもなり得ます。採用面接は、企
業イメージを反映する重要な場でもあることを忘れてはなりませ
ん。最近は、大学の就職部などではいわゆる「圧迫面接」
(適正や能力に関係のない質問や偏見により著しい苦痛を与え
る面接)をうけた学生の苦情により、大学の就職部等で企業名を
公表するなどの措置を検討・実施しているところもあるようです。
面接時に聞いてはいけない質問の例 例示
本籍に関する質問 ・本籍はどちらですか?
・生まれは〇〇町のどのあたりですか?
家族状況に関する質問 ・ご両親の学歴を教えてください。
・ご両親は再婚ですか?
・お兄さんは独身ですか?
家庭環境に関する質問 ・自宅は持ち家ですか?
思想・信教に関する質問 ・支持する政党はありますか?
・労働組合運動をどのようにとらえますか?
セクシャル・ハラスメントに該当する質問 ・何歳位で結婚したいですか?
・恋人はいますか?
・スリ−サイズを教えて下さい。

Q
採用時に会社へ提出する「身元保証書」はどのようなものでいつま
で有効なのですか?
A
採用にあたって会社から「身元保証書」を求める場合は多く、労働者
の行為によって会社が受ける損害を保障する旨を取り決める「身元
保証契約」のことです。この「身元保証契約」は身元保証人と会社と
の契約事項であり、身元保証法の制限を受けます。この身元保証法
によりますと、まず身元保証人の責任の範囲としては使用者の監督
の程度や身元保証にいたった事由、労働者の任務等の変化など一
切の事情を勘案し裁判所が判断するとされています。(身元保証法
第5条)また、労働者に異動があった場合や不祥事があった場合は
会社(使用者)は身元保証人に遅滞なく通知しなければならず、(身
元保証法第3条)この通知を怠った場合は、たとえその不祥事が身
元保証人にも責任が及ぶ場合でも、身元保証人の損害賠償責任は
軽減されます。
また、身元保証契約の有効期間は、3年間です。
但し、期間を定める場合は5年間とすることができます。また、5年を
超える期間を定めた 場合は5年間に短縮されます。また、自動更新
は無効とされます。





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